シャーロット・ラム

クレタの聖像【シャーロット・ラム】



Savege Surrender

シャーロット・ラム/Charlotte Lamb
やまの まや訳
1980(原書)
1983年ハーレクイン・イマージュ I-83
2009年ハーレクイン・クラシックス
★★★★☆


Hero: アレックス・レフカス/実業家
Heroine: ソフィ・ブライアント/23歳。秘書


○備考:ギリシャ人ヒーロー


○作者別名:ローラ・ハーディ、ヴィクトリア・ウルフ


●ストーリー:
「私はあなたの遊び相手じゃありません。あなたのお母様の秘書なんです」

母親のマダム・レフカスの新しい秘書ソフィはアレックスになびこうとしない。
別の女といちゃついて嫉妬させようとしてもうまくいかないし、キスをすれば噛みつかれる。

泣いて実家に帰ったソフィを追いかけていったアレックスは思わぬ形でソフィの真実を知ることになる。

●感想:
実はかなりひっかかるポイントがあります。
はっきり言っちゃえばヒーローがヒロインを叩いてしまうのです。
(シャーロット・ラム作品は以前にもこういうのがあったような)
ここさえなければ、嫉妬深いヒーローものとしておもしろいお話なのですが。

現在では「DV」にしか思えないのですがこれが普通に許容されてた(「DV」という概念がなかった)のは何年までかというのは文化的に研究できそうです。

強引に迫るのも下手すればセクハラかパワハラ。
だってヒロインって全然その気ないんだもの。

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夏草のメルヘン【ヴィクトリア・ウルフ(シャーロット・ラム)】

夏草のメルヘン (ハーレクイン・イマージュ (I126))夏草のメルヘン (ハーレクイン・イマージュ (I126))
藤波 耕代

ハーレクイン・エンタープライズ日本支社 1984-01
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Sweet Compulsion

ヴィクトリア・ウルフ Victoria Woolf(シャーロット・ラム Charlotte Lamb)
藤波 耕代訳
1979年(原書)
1984年ハーレクイン・イマージュ I-126
★★★★☆
座布団:◇面白い!


Hero: ランダル・サクストン/実業家。32歳。
Heroine: マーシー・カンピオン/18歳。


備考: 年の差(14歳)、遺産

○作家別名:シャーロット・ラム、ローラ・ハーディ、ヴィクトリア・ウルフ
Charlotte Lamb, Sheila Coates, Laura Hardy, Sheila Holland, Sheila Lancaster, Victoria Woolf


●ストーリー:
りんごの木からひょいと落ちてきた女の子を受け止めたランダルは、はずみであおむけに倒れ草の上を転がった。
一瞬彼は息がつまった。
ランダルは童話の挿絵を思い出した。少年時代のお気に入りの本だった。
お姫さまが庭に座ってカエルを見ている絵で、お姫様は金色の巻き毛とまばゆいほどの輝くハート型の顔の持ち主だった。

「あなたの肋骨、こなごなかしら?」
女の子はくすくす笑いながら尋ねた。

それがランダルが恋に落ちた瞬間だった。


●感想:
ずっと前から欲しかった本がやっと手に入ったので読んでみました。
イントロダクションがちょっと長いけど、あとは高校を出たばかりの女の子に見苦しいほど惚れてしまった男のめろめろっぷりが見ものです。

ふたりが会ったのはランダル側に目的があったのですが、それをあっさりうっちゃってしまい会った翌日にプロポーズ、彼女をおばの家に預けてしまいます。

「ランダル、もしあなたくらいの年齢の人がアンティア(ランダルの妹)と結婚したいと言ったらどう思う?」 ランダルはしかめっ面をした。「ばかなやつだと思うだろうな」 マーシーは妙に冷静な表情を見せていた。「どうして?」

相手の表情にランダルは青くなった。
「マーシー、アンティアと君を比べてはだめだよ。あの子は君とはまるで違うんだから」
彼がやたらときつく抱きしめるのでマーシーは息が詰まった。
「年はほとんど同じでも、君はあの子にはないものがあるんだよ。あの子はまだどこから見ても女学生、こどもだよ」


もう笑うしかない。


「そっとしておいておやりなさい」と乳母が言えば

ランダルはもごもご言い、子供みたいに足で床を踏みならした。「おまえにわかるもんか」

先に惚れたほうが負けなんですよ。やっぱり。

あえてつっこみをさせてもらうと、そんなに必要でもない登場人物が多すぎることかな。

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鏡の中の女 /シャーロット・ラム



The Devil's Arms

シャーロット・ラム著 Charlotte Lamb
馬渕 早苗訳
1979年(原書)
1982年ハーレクイン・ロマンス R-167
1986年ハーレクイン・クラシックス C-83
2009年ハーレクイン文庫
★★★★☆


Hero: ジェイク・フォレスター/画家
Heroine: リン・シェリダン/記憶喪失。22歳。


備考: 記憶喪失、双子

●ストーリー:
荒地で見つかった女は記憶を失っていた。
婚約者と名乗る男は彼女のことを「リン」と呼び、家につれて帰る。
婚約者だというわりにはリンを見る男の目は冷たかった。


●感想:
読みやすくてよくまとまっていますが、やはり昔のお話らしいところがちらほらしています。
古い作品なのでしょうがないのですが、ヒロインの素性は意外でもなんでもないです。
今となっては「あれね」ですまされる使い古されたネタですが、発表当時はあまりないものだったのかもしれません。

ひどい女だと思ってるのに「便宜上の結婚」をしようと言ってしまうヒーローの行動それ自体がアイタタです。
それだけ惚れてるからなんですが、それなら手を出さないなんて無理だってわかってるでしょうにね。
初夜がレイ○くさいのがちょっと。

ヒーローはお母さんと同居してる画家です。
ヒロインは姑と同居の結婚生活で家事もたくさんあります。
ちょっと珍しい。


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心にささやいて【シャーロット・ラム】




Dark Fate

Charlotte Lamb
平江まゆみ訳

1994。
1996年。ハーレクイン・ロマンス R-1242
2002年。ハーレクイン文庫 B-589
2007年。ハーレクイン文庫
★★★★☆

ドメニコ・アレッサンドロス(ホテル経営)&サスキア・アレッサンドロス(園芸センター勤務。庭師)

ストーリー:
イギリス人の庭師サスキアは劇場の照明がおちたとたん、夫のドメニコがそこにいることに気がついた。
どうやら彼も彼女に気がついたようだ。
離れているのに、彼の怒りを感じ身震いがした。

逃げなくちゃ。
彼がヴェネツィアにいるのを知ってたらツアーに参加なんかしなかった。
サスキアは劇場から逃げ出すが、夫は彼女を逃がしはしなかった。


・・・とまあ、ストーリーはよくある話なんですが、感想はネタバレを含みますので、見てもかまわないという方だけどうぞ。


続きを読む "心にささやいて【シャーロット・ラム】"

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オフィスでの恋物語「素顔でほほ笑んで」「プロポーズは本気で」




収録作品:「素顔でほほ笑んで」デイ・ラクレア、「プロポーズは本気で」シャーロット・ラム

オフィスラブ特集です。
オフィスラブものってけっこう好みです。


■素顔でほほ笑んで
Who's Holding the Baby?

デイ・ラクレア著 Day Leclaire
斉藤 薫訳
★★★★1/2
座布団:◇◇◇最高に面白い!

シリーズ:「Salvatore Brothers 1」 くわしくはこちら。

これ大好き!
小さな嘘がより複雑な事態になり最後一挙に解決。
ほのぼのしたロマンティック・コメディ。
これこそ大衆小説。
デイ・ラクレアは今の所ヒット率の高い、とても好みの作家さんです。

グレースは「一年間、上司ルークに恋をしないで働く」という条件でルークの父ドムと契約している。
うまくいったら念願だったおもちゃ屋の開業資金を出してもらうことになっている。

グレースはやぼったい変装をして、婚約指輪をはめてルークのアシスタントになった。
そう。うまくいっていた。337日目までは。

337日目に、ルークのオフィスにイタリア人女性が現れ、ルークの弟の子供だといって赤ちゃんを置いていってしまった。
ルークの弟も彼女を追いかけて出ていってしまう。

後に残されたルークとグレースは仕方なく赤ちゃんの面倒をみることになってしまった。

赤ちゃんをとられまいと警察を追い払った小さな嘘がだんだん取り返しがつかなくなり、やがてソーシャルワーカーも巻き込んで大騒ぎになってしまう。

弟たちの話もあります。

■プロポーズは本気で
Lovestruck (Presents)

シャーロット・ラム著 Charlotte Lamb
広木 夏子訳
★★★1/2

晩年のシャーロット・ラム作品はほとんど読んでないので新鮮でした。

ストーリー:
ラジオ局社長サムはパーティーの翌朝何かがおかしいことに気がついた。
代々伝わる指輪がないし、何も覚えてない。

留守番電話からはつきあってる女性の「あなたなんて大っ嫌い!」の声が。

出社すると秘書のナタリーが彼の指輪をしている。
ゆうべあろうことか、ひざまづいて秘書にプロポーズしてしまったらしい。
そんな馬鹿な!

感想:
ナタリーとサムの母は仲が良くて一緒に絵を描いたり、はしかにかかったときにサムがトマトとハーブのオムレツを作ってくれるのが印象的。
サムが若いときにフランス人の女の子に教えてもらった料理だそう。
小説の中でもうまい料理が出てくるのはフランスかイタリア絡みですね。

サムがジョニーのラジオを聞いて聞いてカリカリしてたりするのがおかしいです。

シャーロット・ラムのヒーローは「嫉妬深い」のがポイントなんですよね。

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夢一夜【シャーロット・ラム】

夢一夜 (ハーレクイン・イマージュ (176))
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Desire 

シャーロット・ラム Charlotte Lamb
大沢晶 訳

ハーレクインイマージュ I-76
★★★★1/2
座布団:◇◇とても面白い!

ストーリー:
ナターシャはパーティで笑っていた。
結婚式間近というのに、婚約者には今日捨てられてしまった。
やけっぱちでシャンパンをたくさん飲みひたすら笑っていた。

そこに魅力的な男ジョーが近づいてきて夢のような一夜を共にするが翌朝激しい自己嫌悪にかられてしまう。


感想
1981年の作品。
この作品はよく再読するお気に入りです。
結婚まで純潔を守ろうとしていた内気でおとなしい21歳の女の子が失恋の反動とお酒の力でパーティーでであった見知らぬ男性と一線を越えてしまいます。

一夜のあやまちものは今ではそんなに珍しくないですが、この作品が発表された当時は新鮮だったのではないでしょうか?

シングルマザーになるということは今よりもずっと覚悟が必要な時代で、ナターシャ自身はぽわんとした女の子ですが、断固としてジョーのプロポーズを拒みます。
「ぶつかってきた車と結婚するつもりはないってこと?」
としょんぼりするジョーがかわいそうやらおかしいやら。

彼女が道で(!)倒れてしまうといそいそと自宅に運び込んで面倒をみてくれます。
彼女の元婚約者が尋ねてきても殴って追い返し手紙も渡さないというジョーによるナターシャ囲い込み運動は徹底してます。

この作品は私の中では「妊娠寝込みもの」としてカテゴライズしてます。
安静にしておかないと流産の危険があるため、後半ほとんど寝たきりなんですよね。

テンポよく語る第一章はうまいですね。
さすが初期人気作家。

それに21歳の女の子が話す言葉がとても女らしいです。
丁寧語が心地よくてほっとします。

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ぼくの白雪姫【シャーロット・ラム】

ぼくの白雪姫

Forbidden Fire
シャーロット・ラム Charlotte Lamb
長沢由美 訳
1979年(原書)
1983年ハーレクイン・イマージュ I-51
★★★★1/2
座布団:◇◇◇最高に面白い!


ストーリー:
高校を卒業したルイーズは美しい屋敷クイーンズ・ダウアーに戻ってきた。
血のつながらない兄と父母のように慈しんでくれる家政婦夫妻がいるここが我が家。

ルイーズは子供の頃から義兄のダニエルが大好き。
なのに、ダニエルは家に女の人を呼ぶようになった。
前はそんなこと絶対にしなかったのに。

感想:
この作品好きだーとまずカミングアウト。
18歳の年の差兄妹です。義理の。
再婚した両親はすぐ交通事故で亡くなっています。

両親の死後、小さなルイーズは兄がブロンド美人とキスしてるという悪夢にうなされます。

「そのときルイーズは、寝巻のまま無我夢中で部屋を飛び出し、気がついてみると塔のてっぺんの部屋の中でほこりにまみれて泣いていた。やがてダニエルがルイーズを見つけ出し、優しく慰めながらベッドルームまで抱いて帰った。ダニエルはそれ以来、クイーンズダウアーにガールフレンドをつれてこなくなった(略)」

8歳の女の子が泣くからといってガールフレンドを家に呼ばなくなった兄。
ええ話や。

黒い髪、白い肌、青い目の女の子を「白雪姫」と呼んでかわいがる兄。
あれ?
若紫みたいだぞ。

子供がいない家政婦夫妻にも掌中の珠のように可愛がられてて、とにかく愛されてるヒロインなんですね。
女子高はたぶん全寮制なんじゃないかと思います。
ハリポタみたいな。

高校卒業前もルイーズと一緒に出かけた遊園地で、アイスクリームを買いにいったすきにルイーズがメリーゴーランドの隣に座った少年とおしゃべりして笑い合ってると、

「いつのまにか戻ってきたダニエルはすごい形相をしてアイスクリームを投げ捨ててルイーズの手を強くひっぱった。ダニエルの目には嫉妬の炎が燃え上がっていて相手の男の子が逃げ出したほどだった。ダニエルはルイーズの手をひっぱったままどんどんと歩き、車の所までくるとやっと口を開いた。
「見も知らぬ男とあんなふうに気楽に口をきいてはだめだ」

だめだ、こいつ。

以前は家に女性をつれてこなかったのに、女性をつれてくるようになったダニエルにルイーズは女友達とその兄を二週間家に呼んでもいいかたずねます。
「わたしのことが好きみたいなの」とまで言って。

「おまえとブレアーの若造が戯れの恋をしているのを黙ってみてると思ったら大間違いだ!」
とぶるぶる震えるほど怒る兄を見て
「妬いてるの?兄さん」 ルイーズはそんなダニエルをみてますます刺激するように笑った。

ルイーズたん。。。。。

かくして兄は女子高卒業したばかりの女の子にキスしてしまうのでした。
震えながら(爆笑)。

こんなにこゆいのにまだ第一章。

それからダニエル兄さんは家に滞在することになるルイーズの女友達の兄ピーター君に激しい敵意を燃やすことになります。

どこにいくにもついていって目を光らせて大変だったね(涙)。

やっとのことでプロポーズしたルイーズ姫に半年間の白い結婚を提案したりします。
中世かよ!

誰にもとられたくない、でも・・・というダニエル兄さんのあがきっぷりと嫉妬が楽しい名作です。

備考: 年の差(18歳)、義理の兄妹

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春の嵐【シャーロット・ラム】




Duel of Desire (Bestseller Romance)

【春の嵐】 Duel of Desire
シャーロット・ラム Charlotte Lamb
国東 ジュン訳
1984年。ハーレクイン・イマージュ I-168
1995年。ハーレクイン・クラシックス C-305
2007年。ハーレクイン文庫
★★★☆☆


○ストーリー
デボラは上司のアレックスに対しては仕事上は尊敬してるが、私生活になると強い反感を持っている。
アレックスは男と女のまじめな関係には興味がないからだ。
何度か食事に誘われたことがあるが、きっぱり断ってきた。
ああいう男性を好きになっちゃだめ。
まじめな同僚と婚約寸前というときに週末の仕事に同行することになって…。


○感想
1978年に書かれた作品なので、今みると
「上司がこんなに迫ったらセクハラじゃないの?」
と思ってしまいます。

春の嵐でアレックスの母の家に泊まるはめになるんですが、この男確信犯です。
誘惑する気まんまんですね。

これ、昔の作品にありがちなんですが「処女だったから他の男と関係してない」という、処女であることを無罪証明にしてるんですよ。
処女じゃなかったらもめてたかもしれませんね。


シャーロット・ラム懐かしいですねー。
ハーレクイン初期からの人気作家さんですね。
90年以降に出された本は読んでませんが、独特のロマンティックさがある作家さんです。
昔持ってた本が見つからなかったので文庫化されたのを機に買ってみました。


あと、「専務取締役」になってるのは「社長」の間違いだそうです。
アメリカ英語とイギリス英語で意味が違うからだとどこかに書いてありました。
元の言葉は知らないけど「親から受け継いだ会社を大きくした」とあるんで社長ですよね。やっぱり。

シャーロット・ラムの初期は本当に名作が多いので他の作品も文庫で復刊してほしいです。

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